ヘバリスト

スィカッ。フュイ。スィカッ。フュイ。(Apple Pencilを開け閉めする)

体調が悪い。体調というか、お腹の調子が悪い。逆流性の奴が、九尾みたいに内側から呼びかけてくる。大人しく封印されていてほしい。

作業。土曜に作業スペースでガッとやった。日曜はゆったり目で、曲でも考えるか、と思ったが、何もまとまらなかった。とっかかりがない。まあ、曲作り切ったことないしな。いきなりロケットを作ってくださいと言われてもどうにもならないので、ペットボトルのから始める。

作るのって根気がいる。当たり前のことをと思われるかも知れないが、一般に想像される範疇から10倍くらいはみ出した量の根気がいる気がする。ショートカットが不可能であるということが、ほとんど理解されていないと言ったらいいのか。8000メートルの山に人間が登るには、8000メートル分足を動かすしかない。それはどんなに身体的な才能に恵まれている人間だろうと、1歩の幅がほぼ同じである以上一緒だ。体は疲れるし、心は飽きるか、嫌になるか、しまいには意味に悩むかする。論理の中で完結する話、数学とかは、ナマギーリ神がついていれば歩幅を限りなく8000メートルに近づけられるが、ものづくりってそうじゃない。みんなコツコツだ。乗り越えられるように、体幹を鍛えたい。フラッシュ倉庫の神々は、ものづくりをやろうとなってからどうやってそれらに向き合って来たのだろう。

メダリストを見た。良い......
作品の核のところの話はさんざされている気がするので、別の好きだったところ。
あの何というか、スケートリンクの更衣室とか、控え室みたいなところの空気感、好きなんだよな。記憶を呼び起こされて、引っ掛かってしまった。昔陸上をやっていた頃に、観客席の下に屋内トラックになっている部分があって、競技が始まる直前にアップで走ったりした。そこは競技に使われるわけじゃないのだが、その静かなピリピリした感じを思い出す。何だか不思議な空間だ。スケートリンクをハレ、外の日常をケとして、あの更衣室は2つを接続する、舞台袖みたいな場所だ。あの独特の居心地の悪さで、自分の体が、「なんか今、お前変だよ」と教えてくれるあの感じをもう一度感じてみたい。

高校の頃の数少ない仲が良かった子、卒業してからは全く会っていないのだが、の夢を見た。細かい内容は忘れたが、たわいのない会話をしていて、僕がどんなに細かくボケても全てを拾ってツッコんでくれて、コミュニケーションとは何て楽しいんだ、と思った。寂しがり屋かい。

部分的に思い出してきた。僕が、「こいつ、『ユーモア』っていうんだ。全然面白くねえからよ。」と言ったら、「え?悪人のペコ?」と返された。コンテキストを共有しただけの、演繹可能な応答。いくつになっても、こんなことばっかりやっとります。